春・夏・秋・冬の季節性が高く、製品のリードタイムが長いアパレル業界においてはシーズンの振り返りをどれだけ早く行い、次の商品の企画に役立てるかは非常に重要な振り返りの一つとなっています。一方で販売データが各種ECサイトに点在し、仕入・在庫のデータは基幹システムに入っているものの抽出するのが大変となると分析資料を作るのも一苦労となり、振り返りスピードが遅れてしまいます。
今回はストアレコードのカスタムダッシュボード機能を使って、シーズンの振り返り資料を簡単に作成する方法をご紹介します。
ストアレコードのカスタムダッシュボード機能はストアレコードに登録された各種データをブランド・カテゴリ・商品など様々な軸で、必要なデータを抽出、並び替えをしてダッシュボードとして表示することができる機能になっています。
商品ごとの売上・原価・売上総利益・仕入・在庫のデータを選択すれば振り返りに必要なデータを瞬時に表示することが可能です。
例えば、商品ごとのシーズンの振り返りにおいて重要な指標としては下記があげられるかと思います。
①販売数:どれだけ売れたかを数で表示、消化率の計算に使う
②売上高:どれだけ売上に貢献したか
③売上総利益:どれだけ利益に貢献したか
④平均OFF率:どれだけ値引きをして販売したか、商品企画・価格設定は適切かの振り返りに使う
⑤納品数:どれだけ仕入をおこなったのか、消化率の計算に使う
⑥期首在庫数:期首にどれだけの在庫があったのか、消化率の計算に使う
⑦現時点の在庫数:どれだけの在庫が残ってしまったのか、現時点の在庫数
これらのデータがあればどの商品が売上・利益に貢献して、かつ消化も順調に行えたのかどうかを簡単に振り返ることができます。
※カスタムダッシュボードでの表示例
カスタムダッシュボードでは期間指定が可能なので、例えば春夏の振り返りを行うのであれば、期間を3月1日〜8月31日の6ヶ月間を春夏として抽出することが可能です。
今回は商品軸で行ったものの、ブランド・カテゴリ・SKUといった軸での分析も可能です。複数のブランドがあり、ブランドごとの評価をしたい場合にはブランド軸で資料を作成し、それぞれの売上・売上総利益・平均OFF率・消化率から評価をするといったことも可能です。
ストアレコードでは発注・納品時系列ダッシュボードで、ブランド・カテゴリ・商品単位でいつどれだけの発注・納品が行われたかというデータをダウンロードすることができます。小売業ではあのタイミングで発注したが、発注が遅すぎてシーズンを逃してしまったといったケースや、追加発注の数量が多すぎて在庫を残してしまった・数量が少なすぎて消化率はよかったものの、もっと売上を伸ばすことができたといった商品があります。
発注の時系列データをカスタムダッシュボードと組み合わせることでより詳細な仕入の振り返りが可能になります。
商品マスタにはフリー項目を1〜10まで登録することが可能です。これはストアレコード利用中のお客様より、商品に対して「シーズンコード」、「年度」、「新規・継続」など独自のフラグを追加したいというご要望があったため追加した機能になります。
カスタムダッシュボードではフリー項目1〜10という形で抽出が可能となっており、これらの項目をカスタムダッシュボードに表示することが可能です。商品軸でカスタムダッシュボードを表示してCSVでダウンロード→ExcelやスプレッドシートにCSVを貼り付けて、設定したフリー項目の軸で集計を行えば、貴社独自の項目での集計が可能です。
例えば仕入先別の売上高・売上総利益・平均OFF率・消化率を表示して、消化率が極端に悪い仕入先の理由などを特定し、改善につなげるといった分析も可能になっています。
データの一元管理ができていないとこれらの資料を作成するにも、販売データを各種ECモールからダウンロード→仕入データはExcelの発注書からピックアップ→在庫のデータも各種管理システムからダウンロードして統合するという作業で数時間かかってしまうことも少なくありません。
ストアレコードでしっかりデータが入っていれば、カスタムダッシュボードでポチポチと項目を選びダウンロード→スプレッドシートに反映させるだけであれば数分で終わってしまいます。データを元にしっかりと振り返りをおこない次に活かすことでよりよいものづくりができると考えているのでぜひご活用いただければ嬉しいです。